※必読
この話はゲームのぎゅっサバを参考にしています。ネタバレ注意。あと色々説明を省いたりしているので、ゲームをプレイしていないと若干分かりづらいかもしれません。多分。まあ拍手なので気負う必要はありませんが。
軽く流れを説明しますと、ゲームどおり最初に彼らは遭難しますが、気がついたらヒロインだけいないというところから始まります。ゲームに出てきたヒロイン達もそのうち登場します。(この話の需要があって続けばですが)名前はゲーム通り彩夏とつぐみです。


ぎゅっとドキドキサバイバル!
▽IN立海マネジ 
海と山のLOVE PASSION!



じりじりと照り付ける太陽に不快感を覚えた私は、うっすらと目を開けた。体を起こして周りを見渡す。


「どこですかここ」


唖然。前には海、後ろには山。(ちなみに何とか泳いで行ける程の距離に小島も見えた)
立海のメンツと、合宿所へ向かう榊とかいう奴の豪華客船でまったりしていたはずだった私が、どういう訳か一人、砂浜に投げ出されていたのである。そんな私は当然の如く、現状を把握できていないわけで、分かる事といえば、今日が私の覚えている最後の日の翌日、あるいはそこから数日経っているとかそんな事だけだ。だが腹のすき具合的に前者と取って良いだろうが。
さて、そんな事が分かったからといって、現状を打開するのに微塵も役に立たない。更に私は三強ほど聡明なつもりはないので、ここで皆を待った方が良いのか探しに出かけた方が良いのか全く判断がつかないでいた。
さほど大きくはなさそうな島である。仮にここが上陸予定の合宿所だったとすれば海岸沿いを歩いて行けば皆に会える可能性は高い。会えずとも、上陸の跡くらい残っているはずだから皆が島にいるという事の確証は持てるはずだ。
少ない脳をフルに使って考え出した事がざっとこんなもんである。


「…いや、でもなあ」


私のこの判断が正しければ幸村達もきっと私を探しに海岸を歩いて来るだろう。そうなるとやはり待つべき、か。このまま唸っているのも太陽の光に焼かれてしまいそうだったので、森の中に引っ込んでみた。中は幾分か涼しい。
汗を拭った私に、ふとある考えが過ぎった。
…私、捨てられたんじゃね。だっていくら何でもおかしいだろう。ここが目的地ならなおさら。…寝てたのが駄目だったのかな。皆とワイワイするのはあんまり好きじゃなかったから一足先に部屋に篭って惰眠を貪っていたのが皆の気に障ったのか。それから気がつけばここにいたんだからそれが妥当な見解と見える。
それならば私が彼らを探しに行く事はできないし、待つ事もできない。探しに来るわけがないから。
重苦しい息を吐いて、私は自らの背に鬱蒼と顕在しているジャングルを見つめた。


「こりゃ行くっきゃないなあ」


ああ、おしるこが飲みたい。静かにごちた私は腹を括って一歩踏み出したのだった。


ドキマネ LovePassion @



( 果たして彼女は皆と合流できるのか // 120205 )
2ヶ月ぶりの拍手更新。
需要あったら続きますが、なかったらやめます。思いつきのぐだぐだなので。