立海マネジ小ネタ集02



「お疲れ柳」


部活は好きだけど、こう休日までやるのは流石に飽きるというか、疲れるというかめんどいよね。
今丁度赤也との試合を終えた柳がベンチに腰を下ろしたから私はそそくさとその隣に座って柳の背中に思い切りよっ掛かる。


「あ、これタオルとドリンク」
「…ああすまない」


いやしかしながら柳は試合直後でもデータをとろうとするから驚きだ。少しくらい休めばいいものを。苦笑していると柳が不思議そうな私を見つめたから何も言われていないが何でもないよと答える。


「あー柳次は幸村と試合じゃん。データなんかとる前にしっかり休みなー」
「思い切り人の背中によっ掛かる奴の言う台詞ではないな」
「あはは。邪魔?」
「…いや、」


そうじゃあもうちょい、なんて再び背中を預けるとパタリとノートを閉じた柳はしかし、と口を開いた。弦一郎が怒るぞと。


「だーいじょぶだーいじょぶ。私だって沢山働いてるんだから休憩は必要だよ」
「天乃は俺が来る30分前から休憩しているがな」
「あり?バレてた?」
「俺と、あと幸村にもバレている」


マジでか。いやああと少し休みたいなあ。せめて柳の試合が始まるまで。


「まあ俺は構わないが、」
「だってさ、柳の隣って落ち着くんだ」


にへっと笑って言うと、柳は少し驚いたように黙り込んだあと、すぐにフッと笑った。


「あと少しだけだぞ」
「わーい」



知りたかった気持ち、

  知りたくなかった気持ち

(ああ、そうだ。弦一郎がこちらに歩みを進めているが、)(仕事してくる!)

……………→
これも春の記録の話かなあ。
柳夢なんて初めて書いた。
>>天宮 かほ110404