某携帯会社(ド○モ)お馴染みの携帯を擬人化しているCMを見て、携帯がテニプリのキャラだったら、というかんじで携帯を擬人化させてみました。
見た目は彼らそのもので、勿論普通の人間のように動きますが、あくまで携帯です。
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私はついさっきまで私の部屋にいた友人が忘れていった携帯である柳と、我が携帯である赤也を交互に見つめた。赤也は寝ている。充電中でもないのに。時間があればいつでも寝るのだ。
対する柳はというと正座をして本を読んでいる。
「対照的だわ、対照的すぎる」
赤也のくるくる跳ねる髪をいじって遊んでいた私は手を止めて赤也を揺さぶった。うっとうしそうな声を上げた赤也はゆっくりと目を開けて私を見つめる。
「…陽菜さん、何すか」
「暇だからちょっと構ってちょうだい」
「柳先輩に構ってもらってくださいよ。俺今眠いッス」
いいから起きる!と赤也を無理矢理起き上がらせた私はこちらを見ていた柳を手招きしてこちらに呼び寄せた。暇だからこの二人を使って遊ぼう。
「二人ともここに座って。いい?これからゲームをします」
「え、ゲームッスか」
「どちらが早く計算できるかゲーム、とお前は言う」
「げ、」
「さっすが柳」
その通り、と微笑んだ私は顔を引き攣らせる赤也は気にせず電卓を持ってきて二人の前に座った。
「今から言う数字をなるべく早く計算してね。はい、行くよ。25486+257384は?」
「はいはい!」
先に手を上げたのは赤也だった。答えをどうぞと指名すると彼は「10!」と答える。んなわけあるか。柳の方に視線を移すと彼はフッと微笑んでから静かに282870と答えた。正解!赤也はムッと口を尖らせる。
「はいじゃあ第二問!2456×33は?」
「81048だ」
「柳正解!早い!すごい!」
柳を褒めちぎっていると赤也の機嫌がどんどん悪くなってきた。あ、やばい?そう思った時、柳が急に立ち上がって、かと思えば友人がバタバタと私の所に戻って来た。
「ゴメンね陽菜!よし、柳帰ろ」
「ああ。それでは邪魔をした」
颯爽と去っていく柳にカッコイイと呟くと、赤也がタックルに近い勢いで抱き着いてきた。何かもう拗ねたような甘えたような、駄々っ子みたいな感じだ。くすりと笑う私は彼のくるくるの髪を撫でる。
「…柳先輩の方がいーんスか」
「まあ計算早いし辞書機能も優れてますからね」
「…」
「でも、」
顔を上げた赤也の頬にちゅーして上げると赤也は顔を真っ赤にして何してんスか!なんて手をバタバタ振り出した。
ああ可愛い。
「私は赤也の方が大好きだからね」
にこりと微笑むと少し照れた様に私を見つめた赤也は私に飛びついてきた。
「陽菜さんマジで好きッス!」
君との日々を携帯する。05
立海編
(ああ愛しのまいせるふぉん!)
...110330 >>Kaho Amamiya
THANKS...秋太
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