某携帯会社(ド○モ)お馴染みの携帯を擬人化しているCMを見て、携帯がテニプリのキャラだったら、というかんじで携帯を擬人化させてみました。

見た目は彼らそのもので、勿論普通の人間のように動きますが、あくまで携帯です。

-----------

私の携帯であるブン太にはちょっと困ったところがある。


、メールー」
「はいはい。ちょっと待って」


お風呂に入っている私はドア越しにメールを知らせるブン太にそう言って再び湯舟に浸かった。メールなんて私がお風呂から上がった時に言ってくれれば良いのに。


メール」
「またぁ?」
「んー」


「ちょっと待って、お風呂から上がったら全部見るから」と言うもののブン太は「早くしろぃ」なんて私を急かす。


「だから待っ、」
「待てない」


ガラガラ、とお風呂のドアが開いてひょっこりブン太が顔を覗かせた。そう、これ。困った所。


「だから…!いちいち覗くな、変態携帯がぁ!」
「うお!?」


シャワーをもろに喰らったブン太は髪や服から水を滴らせながら膨れて私を見た。


「壊れたらどうすんだよ!俺壊れやすいんだぜ!?」
「冗談言わないでよ!防水携帯の癖に!」
「…」
「ほらブン太、回れ右!」


渋々クルリと回れ右をしたブン太はお風呂場から出て行った。

多分お風呂から上がってもまだいじけてメールも読ませてくれないんだろうな。
ため息をついてお風呂から上がると廊下は所々濡れていて、ブン太の足跡だな、と私はため息をついた。
しかも部屋に戻ると案の定ソファーで服が濡れたままブン太は偉そう座っていて(すごいブン太らしい拗ね方)入ってきた私をちらりと見ると、ふいっと目を逸した。


「メールなんだって?」
「…知らね」
「知らないわけないでしょ。いつまでも怒ってないで教えて。返信しないとだから」


つーんと口を尖らせているブン太の隣に座って自分の肩にかけていたタオルでブン太の頭をわしゃわしゃと拭く。


「とりあえず着替えてきなよ」
「…」
「ブーンー太ー」


ごめんって、もう水かけないから、と手をあわせて謝るとブン太はちょっとだけ機嫌を直したようで「『明日の待ち合わせは1時間遅くしてもらえる?』だって」とメールの内容を口にした。
あぁ、明日の買い物の事か、と思って返信しようとしたら急にブン太に手を掴まれた。


「…ブン太?」
「謝っただけじゃ許すわけねーじゃん」
「…え?」
「俺着替えなくちゃいけないわけよ」
「う、うん」


着替えさせてくれたら許す、なんてソファーに私を押し倒したブン太はニッコリ笑った。
いやいやいや、着替えさせるにもこの体勢はおかしいと思いますけど!?


「ちょ、ブン太、返信しないと!」
「んなの後で良いだろぃ?」
「良くな、」


そう言いかける私にブン太は人差し指を私の口に当てた。まるで「何言ったって聞かねーぞ」なんて言うかのように。





君との日々を携帯する。04
           立海編

(あぁ、コイツは携帯にしとくのは勿体ないくらいカッコイイ)


...101230 >>Kaho Amamiya
天宮かほは「ブン太のえろかわかっこいい」推進派を応援しています。
何の宣伝だよっていうね。
THANKS...秋太